独自ドメインと URI はどう決めるべきか

独自ドメインや URI を決めることは難しい。考え抜いたつもりでも、ふと、もっとよい手があるのではという気持ちになってしまう。

私はこのように( https://www.metaphysica.info/ )独自ドメインによってウェブサイトを運営している(このウェブログはそのサブドメインである)。その主たる意義は、たとえ今のレンタルサーバ業者が業務を止めたとしても同じ URI で運営を続けられるようにするためである。または、各種サービス会社の恣にならないためである。同じ意味で、メールアドレスもこのドメインを使っている。

しかし、数か月前までかなりの間にわたって異なるドメインを使っていた。いろいろと考えた末、これからは変えずに使い続けるものとして乗り換えた。しかし、単に前のドメインを捨てるわけにはゆかない。リンクされた記事があれば切れてしまうし、古いメールアドレスしか知らない相手が連絡できなくなってしまう。古いドメインがどう使われるかという問題もあるが、これは SEO 的が価値が十分に下がってから手放せばよいだろう

かなりの間、前のドメインからリダイレクトを行うつもりである。メールも、今のところどちらのドメインでも届くようにしている。しかし、旧ドメインを保ち続けるのは手間も費用もかかる。どこかで旧ドメインの扱いを考えねばならないが、判断は難しい

このように、ドメインをどうするかは先を見据えて考えねばならない。私が前のドメインを得たころは、知識も足りず感性も若すぎた。高等学校の情報科で触れてもよいのではないだろうか。

話は逸れるが、大学の研究室については大学のドメインが多い。これは、正当なウェブサイトであることを示すためかもしれない。一方、大学教員が所属を渡り歩くことを考えると、独自ドメインで運用すべきではないかとも思える。もちろん、大学側がリダイレクトの面倒を見つづけてくれるのが最もよいのであるが。

過去の素晴らしい知見が、さまざまな理由で見られなくなることは大いなる損失である。書籍も手に入りにくくなるが、図書館などによって最低限の維持管理がなされている(近ごろは図書館についての問題が別にあるが、ここでば触れない)。しかし、web では Internet Archive もさほど期待できず、真に失われてしまうことが多い。

さらに、ドメイン内でどのようにファイルを置くかという問題もある。このウェブログでは、案内に関するものを除き日付と短いタイトルで管理することとした。理由として、このように書き捨てるウェブログにおいては、重ならないファイル名を付け続けることはストレスになることがある。この辺りは、W3C が理屈としては真っ当なことを言っている一方で、Googleも感覚として悪くないことを言っており、これらが少しぶつかるためやりにくい。今のところ、SEO 的には Google の言うことを無碍にはできないだろう。高校数学調律研究室では、URI 上の階層構造をやめ、ドメイン名の直後に記事タイトルのみを置くこととした。このようにした理由は次である。

  • いずれカテゴリを書き換えても URI に響かない。
  • 記事のタイトルは、書かれたときの記事の意味によって定まっている。
  • 技術的な記事は改めてゆくものであるから、初稿の日を含むことは適切でない。

手元でルート直下にファイルを置いていては不便に過ぎるが、Hugo ではディレクトリ構造と URI をルールに従って編集する機能があるのでそうした心配はない。