昔ながらのウェブサイト
昔のインターネット文化がよくわかるウェブサイトについて述べる。
次のウェブサイトを紹介しよう。扱われているものはゲームの攻略や裏話である。そうしたことに興味のないひとも多いであろうが,ここで取りあげるのは記事の中身ではない。昔のウェブサイトの作りについてである。
なぜ行きついたのかは思い出せないが,久々にこのウェブサイトを開いた。これまでにも何度か,思いがけず目にしてはいくつかの記事を追ったことがある。つい読んでしまう不思議な魅力を持っている。しかし,それだけではここで挙げるほどではないかもしれない。このウェブサイトには,少し前のインターネットの面影があるのだ。
20世紀の末には,子供でも家にあるパソコンでウェブブラウジングをすることが身近になった。しかし,そのころはまだ twitter や facebook のような SNS は蔓延っていなかったし,WordPress のような CMS も広まっていなかった。それでも,自らの考えを知らしめたくなるのが人間である。そこで,多くの人が HTML と CSS の手打ちによる個性豊かなウェブサイトを作った。それらを手引きするウェブサイトも数多くあったものである。
伝説のスターブロブ2 / サイトに関するQ&Aと規約にも次のように書かれている。
Q. サイトを作るのに使っているツール・ソフトはなんですか?
A. ページは全て「メモ帳」でタグを直接打っています。エディタは使用していません。コンテンツを作るのに使っているソフトはサイトマップの中段に大体記載されています。
たいへんに懐かしい。ここのエディタというのはいわゆる WYSIWIG でウェブサイトを作ろうというホームページビルダーのようなものを指している。今となってはどちらでもないブログサービスや WordPress,または静的サイトジェネレータといったあたりも含んでよいだろう。話が逸れるが,タイトルを「◆◇サイトに関する Q & A と規約◇◆」と菱形で囲うこともよく行われる手だった。
私自身,HTML タグと CSS によるウェブサイトを何度か作った。しかし,技術が進むに伴ってウェブサイトの在り様は移り変わってきた。著作権表示を「公開年–現在」のように示すことしかり,サイドバーにタグやカテゴリを載せることしかり。今となっては,ナビケーションのないウェブサイトは見づらく感じられてしまうだろう。しかし,手づくりのウェブサイトでそのような体裁を保つためには極めて手間がかかり,現実的でない。やがて,私は HUGO によってウェブサイトを作る方向に舵を切ることにした。今見つかる昔ながらのウェブサイトは,ほとんどが遺跡である。管理人が見捨てていなくとも,古いページはアーカイブとして残されるのみで新たなコンテンツは別のところにあることが多い。しかし,このウェブサイトはその場で更新が続けられている(記事を書いた 2022-09-08 段階で,当日にも更新され,「最終更新時間:1:40 2022/09/08」との記載がある)。
ほかにも,次のような点に20世紀末の雰囲気が残る。
- 文章表現の一環としてフォントが変わる。
- 一目見てリンクとは気づかないところをクリックして辿り着けるできる隠しページがある(よく読めば説明されているのでこの記事でも述べてよいと判断した)。
- ウェブサイトのテーマを絞らずに管理人の趣味にかかるものはまとめて載っている(この「管理人」という語にすら時代を感じる)。
このころは,企業によらないウェブサイトといえば個人による趣味のものであった。創作のウェブサイトでは同人誌の宣伝などを兼ねていることもあっただろうが,ウェブサイトそのものがお金を動かすことはまずなかった。読んでいる中に広告が紛れていたり,Amazon へのスポンサードリンクがあるなど資本主義的な面が見られるのは,今日までモチベーションを保って生き残るためには止むを得なかったのだろう。そうは言っても,このごろ検索していて目につくような実入りを狙って自らが調べたわけでもない情報を焼きなおしただけのブログとは異なる。しづき氏のコンテンツへかける想いが伝わってくるウェブサイトである。
今のインターネット(ワールドワイドウェブ)はどこを見ても似た見映えのウェブサイトたちであり,すっかり資本主義に漬けられてしまった。確かに見やすくはなったし,法をはじめとして黎明期の問題も整えられてきた。しかし,素朴な興味を分かち合う理想郷は,今や見る影もない。
以下は余談である。このウェブサイトのコンテンツの多くはゲーム解析である。昔のゲームの中身をなんとなく知っていれば,語られているいくつかの不思議な現象は理由がよくわかり,それも楽しい。こうした記事もこのころらしい面白さである。私も小さなころはよく分析した。近ごろのゲームが悪いわけではないが,このように研究できる範疇ではなくなってしまったのは少し寂しい。
スーパーマリオブラザーズの256ワールドにおいて,似たようなマップが繰り返すのはマップを指定するバイナリが同じところを見るためで,中間ポイントが動くのもそのためである。初めて見るステージになるところはこれまでのステージで指定されていない位置を見るためである。中間ポイントから始まるときには即死を避けるためそのページのスプライトが消されるが,リフトもスプライト扱いのためリフトも消える。ブロックは長さを指定するがその位置は左上が基準となるため,中間ポイントの画面よりも左から延びているブロックや穴は中間ポイントから始めるときには消える。
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- 伝説のスターブロブ2
- 参照 2022-09-08
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- 株式会社ジャストシステム
- 参照 2022-09-08